令和の主人公・大伴旅人は酒が大好き!

「令和」の元となった「梅花の宴」は730年の大宰帥・大伴旅人の邸宅で行われました。
「梅花の宴」といえばなんか貴族のほのぼのとした詩会が想像されるのですが、原文でも宴会となっているようで実際は新年の飲み会だったのかもしれません。怒られるかもしれませんが、詩の才能が皆無の者としてはメインの酒と余興の歌、「酒が1番、詩作は2番」そんな事を想像してしまいます。
ところで大伴旅人は大の酒好きだったようで、万葉集には旅人の「酒を讃むる詩」13首が載せられています。

なかなかに人とあらずは酒壺になりにてしかも酒に染みなむ
(いっそ、人でなければ酒壺になって酒に浸ることができるのになあ)

なるほど酒飲みの気持ちが伝わります。
また別の詩では

あな醜 賢(さか)しらをすと酒飲まぬ人をよく見ば猿にかも似む
(ああみっともない 賢こぶって酒を飲まない人をよく見れば猿に似ていることよ)

これはヒドイ、付き合いで好きでもない酒の宴に参加している人からすれば無礼千万なこの発言、酔っ払いの方が顔が真っ赤なサルに似ているよと言いたいに違いありません。ただ、大伴旅人は貴族の風雅さだけではなく、茶目っ気を兼ね備えた人だったとは言えるのかもしれません。