畿内ツーリング 南紀沿岸

畿内ツーリング 南紀沿岸

初日は甲府、塩尻、木曽、名古屋を通り鈴鹿で宿泊した。
翌日は南紀の海岸沿いにひたすら走り、風景写真も36枚取り富士フィルムを節約しながらベストショットを選び撮影した。

国道42号線では快晴が続いた。日頃から住宅の密集、車の渋滞、澱んだ川、排ガス、すし詰め電車、高い家賃や飲食費、自らもその一因となっているこれらのストレスにもだいぶ慣れては来たが、南紀の風景に触れると改めてそれらのストレスが過酷なものだと感じざるを得ないのであった。

そして夕方には和歌山市街を抜け、当夜は奈良・橿原のビジネスホテルに宿泊した。

その後、東京に戻り1週間程して判明したことだが、36枚取りの富士フィルムは先端がカメラの巻き取り軸にしっかり挟まっていなかったようで、試行錯誤した俺のベストショットは1枚も焼き付けられてはいなかったのである。そのため南紀の風景は俺の心の中に残るのみとなってしまったのであるが、その風景も今となってはほとんどが薄れてしまったのである。これは非情に残念なことである。